今月の臨床 子宮内膜症—Controversy '96
子宮内膜症—私はこうしている
10.子宮内膜症性不妊とIVF-ET
戸澤 秀夫
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.82-83
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902395
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子宮内膜症性不妊症に対するIVF-ETの適応
体外受精・胚移植法(以下IVF-ET)は子宮内膜症が原因と考えられる不妊症(以下子宮内膜症性不妊)に対しても有効な治療法である.一般的には手術療法(腹腔鏡下の病巣焼灼,癒着剥離チョコレート嚢胞核出など)や薬物療法(GnRHアナログ,ダナゾール)の後,排卵誘発・人工授精法を含めた一般的な不妊症治療を行い,それで妊娠しない症例がIVF-ETの適応となる.IVF—ETに移行するまでの治療期間は1年程度を目安としている.高度の癒着で卵管の可動性回復が望めない症例は,即IVF-ETの適応となることはいうまでもない.
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