今月の臨床 初期治療60分—産科救急
呼吸困難と循環不全
16.喘息
岸本 廉夫
1
,
近藤 裕司
1
,
多田 克彦
1
1岡山大学医学部産婦人科
pp.1394-1397
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902303
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気管支喘息(以下喘息)は最も多い呼吸器疾患の一つで,喘息合併妊婦は全妊婦の0.3〜1.3%と言われており1),管理する機会も多い.また,発作性呼吸困難による窒息死もまれではない.喘息は各種の刺激による気道の過敏性亢進を特徴とするが,近年,基本的病態は慢性剥離性好酸球性気管支炎と考えられており,したがって治療の本質は気道炎症と,炎症細胞からの化学伝達物質により引き起こされる気管支攣縮による気道閉塞の改善にある.本稿では,喘息大発作時の対応を主に述べる.
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