今月の臨床 初期治療60分—産科救急
けいれん・昏睡
15.糖尿病性昏睡
豊田 長康
1
1三重大学医学部産婦人科
pp.1392-1393
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902302
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もっとも遭遇する頻度の高い糖尿病性ケトアシドーシスを中心に述べる.
迅速診断のポイント 1 念頭におくべき疾患 1)糖尿病性ケトアシドーシス 2)高浸透圧性非ケトン性昏睡 3)乳酸アシドーシス 4)低血糖 5)糖尿病に直接関係のない昏睡(脳血管障害,ショック,尿毒症,肝性昏睡,子癇,その他)糖尿病性ケトアシドーシスと低血糖の鑑別が最もたいせつである.乳酸アシドーシスはビグアナイド系経口糖尿病薬の投与時に生じやすいとされ,現在その使用が激減しているのでほとんど認められない.高浸透圧性非ケトン性昏睡は,高齢のインスリン非依存糖尿病(NIDDM)に多いとされる.
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