今月の臨床 胎盤—母児接点としての役割
疾患と胎盤
15.妊娠中毒症
日高 敦夫
1
,
中本 収
1
1大阪市立総合医療センター
pp.995-997
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901846
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妊娠中毒症は分娩の終了とともに消退することから,母児接点としての胎盤にその本態を求めようとする報告が散見される.例えば,胎盤毒素説(1960 Magara),胎盤梗塞説(1914 Young),さらには胎盤貧血説(1929 Beker)など,とりわけ胎盤乏血状態と血圧上昇との関連は多くの動物実験により認められている1,2).そこで妊娠中毒症,とくにPIH(pregnancy induced hypertension)発症を胎盤循環動態と血管内皮機能との面より捉えてみた.
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