今月の臨床 ハイリスク妊娠—22週までの管理
産科異常
16.既往重症妊娠中毒症の再発防止
日高 敦夫
1
,
中本 収
1
1大阪市立総合医療センター産婦人科
pp.866-868
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901810
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重症妊娠中毒症は,発症後の治療が困難であるとともに適切な治療,処置を行わないと母児ともに予後不良となりやすい.さらに中高年期(laterlife)に至り,腎血管系病変がみられることも少なからず認められる.したがって重症妊娠中毒症はlater lifeでの“高血圧発症予備軍”としてみなすこともできよう1).
後遺症との関連にても,後遺症は妊娠時の高血圧持続期間とも密に関係し,少なくとも2週間以上にわたる重症高血圧持続は産後もなお高血圧をみることが多い1).したがって妊娠初期からの発症予知とその予防が産科管理上重要な課題となる.
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