症例
術後虚血性大腸炎を発症した後腹膜卵巣ムチン性嚢胞性腺線維腫の1例
三宅 敏一
1
,
林 子耕
1
,
大頭 敏文
1
,
中塚 久仁英
2
,
佐々木 政一
2
,
流田 智史
3
1国立南和歌山病院産婦人科
2国立南和歌山病院外科
3国立南和歌山病院研究検査科
pp.693-696
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901758
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回,われわれが経験した症例は76歳の婦人で46歳時に子宮筋腫にて開腹を受けていた.15年前より下腹部に腫瘤を触知していたが放置,内科受診時に当科へ紹介された.開腹時,後腹膜腔に周囲組織と癒着した新生児頭大の腫瘍を認めこれを摘出した.術後組織診にてまれな卵巣ムチン性嚢胞性腺線維腫と判明した.術後8日目に下腹部痛および血便が出現,大腸ファイバーにて虚血性大腸炎と診断した.その後は順調に回復した.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.