Japanese
English
臨床報告
卵巣の漿液性嚢胞腺腫に類似した後腹膜嚢胞腺腫の1例
A case of retroperitoneal cyst resembling serous cystadenoma of the ovary
宮城 道雄
1
,
武藤 良弘
1
,
篠崎 卓雄
1
,
甲斐田 和博
1
,
上原 力也
1
,
戸田 隆義
2
Michio MIYAGI
1
1琉球大学医学部第1外科
2琉球大学中央検査部病理
pp.1987-1991
発行日 1987年12月20日
Published Date 1987/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209890
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はじめに
後腹膜腫瘍の多く(80〜90%)は悪性リンパ腫や種々の肉腫などの悪性腫瘍であつて,嚢胞性腫瘍は全体の3〜6%を占めるにすぎず,その大部分の症例が良性嚢腫と報告されている1-3).最近,筆者らは後腹膜嚢腫の臨床診断で嚢腫摘出術を行い,術後の病理学的検査にて卵巣の漿液性嚢胞腺腫に類似した組織像を示す漿液性嚢胞腺腫と診断された後腹膜嚢腫の症例を経験した.このような症例は極めて稀で,かつ嚢腫の発生起源を検討するのに興味ある例と考え,文献的考察を加え報告する.
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