今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
A.予診
3.帯下
奥山 輝明
1
1東邦大学医学部産婦人科
pp.382-384
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901665
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帯下は腟,外陰,頸管および子宮腔などの女性性器官からの分泌物,漏出液,浸出液と細胞成分が生理的に,また病的に増加して外陰部を湿潤して自覚的に不快を感じ,さらに他覚的に量的質的な異常が認められるものをいう.しかし他覚的に病的帯下を認めても何ら訴えのないことや,他覚的に異常を認めなくても帯下感を訴えるなどの個人差が多い.また帯下には外陰,腟,子宮腟部と内性器に,さらに腟内容にも異常が認められない(pH 4.6〜5.0,ディーデルライン腟杆菌多数,腟上皮細胞によるマチュレーションインデックス正常)が,排卵時や性的興奮時および妊娠時などに生ずる生理的帯下と何らかの疾患により生ずる病的帯下がある.
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