症例
原発性腹膜乳頭状腺癌の1例
森山 栄子
1
,
松岡 等
1
,
田丸 俊三
1
,
中村 勇夫
1
,
嶋本 司
1
,
宮川 征男
1
1鳥取大学医学部泌尿器科
pp.219-220
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901627
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症例は62歳の女性.先天性右腎欠損があり膀胱右側の腫瘤を指摘された.術前は腎遺残物より発生した腫瘍と診断したが,術後の組織診は腎の遺残組織はなく乳頭状腺癌であった.卵巣癌,子宮癌,消化器癌の存在が否定されたため原発性腹膜乳頭状腺癌と診断した.原発性腹膜乳頭状腺癌は卵巣癌や悪性中皮腫との鑑別が困難であるが,骨盤内腫瘤の診断においては念頭におくべき疾患の一つだと思われた.
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