今月の臨床 流産
流産の病因
16.習慣流産と免疫
田中 憲一
1
,
高桑 好一
1
Kenichi Tanaka
1
,
Koichi Takakuwa
1
1新潟大学医学部産科婦人科
pp.53-55
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901149
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近年,流産とくに習慣流産に対する免疫学的アプローチがなされ,免疫的原因による習慣流産症例の存在が注目されつつある。
妊卵は母体にとって自己組織であると同時に同種(異系)組織でもあり,妊孕現象の免疫学的アプローチはこの両面からなされ,それらの病態およびそれに応じた治療法の有用性が報告されている。自己免疫異常に基づく習慣流産については今回の特集の他のsectionで取り上げられており,本稿では同種免疫異常に基づく習慣流産について当科の成績などを交え,概説することとする。
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