今月の臨床 抗癌剤
投与方法
11.選択的動注療法
東 政弘
1
,
佐久本 薫
1
,
金澤 浩二
1
Masahiro Higashi
1
1琉球大学医学部産科婦人科
pp.1193-1195
発行日 1992年10月10日
Published Date 1992/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901032
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選択的動注化学療法は全身への薬剤分布を少なくし,癌病巣の薬剤濃度を上昇させることにより,全身的副作用の軽減を図り,治療効果を上げる方法として注目されてきた。内腸骨動脈,卵巣動脈により栄養される固形癌としての婦人科癌に対しても動注化学療法が種々試みられている。我我は局所に大きな腫瘤を形成し,通常の放射線治療で治療困難な頸癌に対し,Cisplatinによる動注化学療法を施行し,有意義な成績を得てきている1-3)。しかし一般には,難治性子宮頸癌に対する動注化学療法とそれに引き続く放射線治療による長期生存率の報告は少ないのが現状である4)。本稿では,我々の治療方法について,一部成績を加えて,概説する。
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