今月の臨床 子宮頸癌—最近のトピック
治療のトピック
4.化学療法 2)選択的動注化学療法
小野瀬 亮
1
,
加藤 久盛
1
,
中山 裕樹
1
1神奈川県立がんセンター婦人科
pp.796-799
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904059
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選択的動注化学療法(以下,動注化学療法と略する)は全身への薬剤分布を少なくすることにより全身的副作用の軽減を図り,また抗癌剤を直接注入することにより癌病巣中の薬剤濃度を上昇させ治療効果を上げる方法として,以前よりさまざまな固形癌の治療の一方法として用いられている1-5).子宮頸癌においても,病巣が内腸骨動脈および子宮動脈からおもな血流分布を受けるというその解剖学的特徴から,動注化学療法を用いた治療報告は数多い6-10).筆者は1989年より子宮頸癌治療に動注化学療法を導入しその予後改善を図ってきた.以下,その成績を中心に動注化学療法について述べる.
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