今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ
治療上の問題点
21.性器の下垂と脱
永田 一郎
1
Ichiro Nagata
1
1防衛医科大学校産科婦人科
pp.952-958
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900971
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更年期から老年期にかけて性器の下垂と脱は婦人科および泌尿器科領域の治療上の大きな問題の一つである。そして関連疾患は高齢化社会の到来とともに増加傾向を示している。関連疾患は多くの場合,外科的処置を必要とするが,その適応および術式は施設によってさまざまでいまだ統一見解はない。なかでも,近年増加傾向にある性器の下垂に伴う腹圧性尿失禁stress urinary incontinenceと子宮摘出術後の腟脱はその対応に苦慮することがしばしばある。ここではこれらの問題点とその解決法の要点を述べることにする。
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