今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ
治療上の問題点
20.発癌母地と考えられる外陰疾患
山辺 徹
1
Tooru Yamabe
1
1長崎大学医学部産婦人科
pp.950-951
発行日 1992年8月10日
Published Date 1992/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900970
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従来より外陰扁平上皮癌のうちには,性病性リンパ肉芽腫,鼠径肉芽腫,白斑症,外陰萎縮症あるいは尖圭コンジローマなどから生じたと考えられる例が報告されてきた1)。また単純ヘルペスが発癌に関与するとの見解も示され,さらに比較的最近になって,ヒトパピローマウイルスhumanpapilloma-virus(HPV)感染との関係が論じられている3,4)。
本稿では,これらの発癌との関連性が問題とされてきた疾患について,発癌リスクの点を中心に概説する。
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