メルボルン便り
オーストラリアの学校制度と医学部事情
堀口 文
1
Fumi Horiguchi
1
1メルボルン大学医学部
1Key Centre for Women's Health, University of Melbourne
pp.1196-1197
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900593
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オーストラリアの学生は日本とは少し違っています。まず南半球にあって季節が日本とは異なるため初秋の2月に新学期が始まり,11月,12月,1月の3ヵ月間は学年末の夏休みです。
子供達は日本より1年早く,満5歳になると小学校Primary schoolに入学できますが,まだほんの子供ですから勉強のためというより学校や社会生活に馴れるための入学といった感じです。その後小学校6年の課程を終えると日本の中学3年と高校3年を一緒にしたようなSecondary schoolに通い合計12年間で義務教育が終ります。またグランマースクールGrammer schoolというのがあって多くはカトリック系の私立学校ですが,小学校からの12年間の義務教育期間を一貫してここで過します。ここでは日本のように受験,受験で悩まされることもなく充実した学校生活を送ることができます。しかし大学まで授業料が無料の公立学校とは違って授業料の高い点は日本と同様です。しかし私立の学校では教師が生徒に密着してよく指導してくれるので日本の様に帰宅後も塾へ勉強に通うといったことはみられません。
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