巻頭言
医学部教育事情
守田 嘉男
1
1兵庫医科大学精神科神経科学教室
pp.116-117
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902368
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本誌の読者の中には大学を離れてから年月を経て,2000年今日の医学部教育や,研修医と呼ぶ卒後1〜2年の新人医師たちが何を考えて過ごしているかに疎遠になっている方もあるかと思う。筆者は医科大学に勤める者の義務の一つとして,学生部委員やカリキュラム委員を引き受け,全国の医科大学と医学部の事情に多少通じているのでご紹介することとした。
ここでの卒後前期研修については追加のつもりで,主に医学生のことを記すつもりである。また筆者は精神科神経科講座で,精神医学(精神の疾患という講義題目となっている)を担当する教員なので限られた経験であることは言うまでもない。思い切って教員としたのは教師と書くのが無理すぎるからで,仰げば尊し我が師の恩と唱った学生と教師との関係は今,望むべくもない。しかし互いにあまり接近しすぎないのも好ましいとも言える。講義への出席はよく,話題になった私語も注意すれば全くなくなる。机の上の飲料水のボトルも水道水が危なくなれば当然の行動であろう。優秀な女性も増えた。男子学生より1ランク上ではないか。外科系を選ぶ女医も珍しくなく何の支障もないとのことである。
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