カラーグラフ 産婦人科領域におけるレーザー療法・4
尖圭コンジローマに対するレーザー療法
蔵本 博行
1
,
脇田 邦夫
1
,
佐々木 紀充
1
,
泉 貴文
1
Hiroyuki Kuramoto
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.1128-1129
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900567
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尖圭コンジローマは外陰,腟壁,子宮腟部などに見られる疣状に腫瘍性増殖を示す疾患である.しかし,真の腫瘍ではなく,STD(性行為感染症)として知られる疾患のひとつをなしており,これを発症させる病原体はHPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)であることが指摘されている.このHPVは子宮頸部の異形成や癌の発症にも関与していることが濃厚となり,注目を浴びていることは周知の通りである.
尖圭コンジローマそのものは良性であるが,治療に関しては苦労する疾患であることを誰もが経験しているところであろう.5Fuなどの抗癌剤,PodophyllinやIdoxuridineを用いた薬物療法,電気焼灼,高周波療法,凍結療法あるいは外科的切除など色々な方法が試みられてきたが,いずれも一長一短であった.
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