今月の臨床 産婦人科内科—治療のポイント
性成熟期
7.ベーチェット病と外陰潰瘍
熊坂 高弘
1
Takahiro Kumasaka
1
1獨協医科大学産婦人科
pp.1042-1043
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900542
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概念 ベーチェット病は炎症を症状とする慢性疾患で口腔粘膜の再発性アフタ,結節性紅斑などを症状とする皮膚疾患,眼症状(ブドウ膜炎),外陰潰瘍の4主症状を呈する疾患である。またしばしば消化器,中枢神経系(neuro-Behçet),循環器(vasculo-Behçet)にも侵襲がおよび症状は多彩で一つの疾患というより症候群というべきである。わが国では難病として厚生省特定疾患に指定されている。
原因 遺伝的素因としてはHLA-B 51やD領域抗原,あるいは自己免疫が関与しているとの報告もあるが決定的でない。組織像では白血球浸潤を伴う滲出傾向の強い急性炎症像を示す。
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