今月の臨床 Preterm PROM—34週までの問題点
PROM発症のリスクファクター
4.母体からみた問題点
牧野田 知
1
,
田中 俊誠
1
,
藤本 征一郎
1
S Makinoda
1
1北海道大学産婦人科学教室
pp.144-147
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900293
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PROMは当科における臨床統計(表1)によっても,早産を引き起こす最多の原因となっており,周産期管理上その予防は極めて重要である。PROMはpreterm PROM(早期産破水)とterm PROM(正期産破水)に区別されるが,臨床上,より問題になるのは前者である。PROM発症の原因を大きく要約(図1)すると,1)卵膜保護体制が弱化したところに,何らかの理由で2)卵膜自身の脆弱化が生じ,そこに3)物理的刺激が作用して発症すると考えられるが,実際には決して単純なものではなく,これら3因子が微細に複雑にからみあって発症するものである。したがってPROM発症のリスクファクターとしては,図1に示されたごとく多くのファクターがあげられることになるが,ここでは母体側の主なリスクファクターについて以下に簡潔に解説する。
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