薬の臨床
桂枝茯苓丸の非エキス化製剤「TK−061」の更年期諸症状に対する効果—テイコク桂枝茯苓丸料エキス顆粒との比較検証
荻田 幸雄
1
,
藤本 征一郎
2
,
後山 尚久
3
,
神崎 秀陽
4
,
野口 昌良
5
,
荒木 勤
6
,
石川 睦男
7
,
田中 俊誠
8
,
畑 俊夫
9
,
菊池 義公
10
,
太田 博明
11
,
岩下 光利
12
,
牧野田 知
13
,
玉舎 輝彦
14
,
鈴森 薫
15
,
星合 昊
16
,
本庄 英雄
17
,
大濱 紘三
18
,
高井 教行
19
,
池ノ上 克
20
,
田部井 徹
21
1大阪市立大学医学部附属病院
2北海道大学医学部附属病院
3大阪医科大学附属病院
4関西医科大学附属病院
5愛知医科大学附属病院
6日本医科大学付属病院
7旭川医科大学医学部附属病院
8秋田大学医学部附属病院
9埼玉医科大学附属病院
10防衛医科大学校病院
11東京女子医科大学病院
12杏林大学医学部付属病院
13金沢医科大学病院
14岐阜大学医学部附属病院
15名古屋市立大学病院
16近畿大学医学部附属病院
17京都府立医科大学附属病院
18広島大学医学部附属病院
19大分医科大学医学部附属病院
20宮崎医科大学医学部附属病院
21有限会社ワキ・コーポレーション
pp.799-810
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904670
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桂枝茯苓丸は,元来は生薬を煎じることなく服用するものであった.今回,原典に即してエキス化せずに生薬粉末を用いて錠剤化した「TK−061」と,既存のエキス製剤である「テイコク桂枝茯苓丸料エキス顆粒(TKK−25)」との臨床的同等性の検証試験を実施した.対象疾患は更年期障害とし,簡略更年期指数(SMI)の改善度を指標として有効性の検証を行った結果,TK−061群の有効率は58.8%で,TKK−25群の51.0%よりも高く,TK−061は原料生薬量が少ないにもかかわらず,TKK−25に対して同等以上の有効性を有することが検証された.重篤な有害事象の発現はなく,有害事象および副作用の発現率については両群間で有意差は認められなかった.また,概括安全度の解析結果からも,両薬剤の安全性はほぼ同等であることが明らかとなった.
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