今月の臨床 Preterm PROM—34週までの問題点
PROM発症のリスクファクター
3.児からみた問題点
竹内 徹
1
Toru Takeuchi
1
1大阪母子保健総合医療センター
pp.140-142
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900292
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前期破水が発症した場合,児の側からみて最も重要な要因となるのは,在胎週数に基いた未熟性である。最近の生命維持的治療の進歩によって,超未熟児の生育限界が拡大され,在胎週数23〜24週,出生体重400〜500gのものでも,生存可能になってきた。したがって,いわゆるpreterm Premature rupture of the membranesの産科的取扱いも,とくに妊娠中期における治療法が,従来の待期的療法から積極的療法に移行しつつあるのが現状である1)。すなわち感染の予防および分娩の遷延—胎児の肺成熟が確認されるか,促進手段をとるまで,また分娩が避けられないか,早期の感染症が疑われるまで分娩を遅れさせる方法がとられるようになった。PROMが発症した場合,胎児・新生児の側からみた臨床的な問題について述べる。
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