特集 中高年の婦人科
Topics
加齢と妊娠・分娩
末原 則幸
1
Noriyuki Suehara
1
1大阪府立母子保健総合医療センター
pp.405-407
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900100
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近年のわが国の出生数は年々減少しているが,その中で高齢出産の占める割合は年々増加している。このことは結婚年齢の高齢化に加え,女性の社会への進出,ことに職業を持つ女性の割合の増加と結婚後も仕事を継続する女性の割合の増加が出産年齢の高齢化の傾向を著しくさせていると考えられる。
加齢と妊娠分娩を論じるにはまず,加齢そのものによるリスクと,加齢に伴っておこる身体的変化による二次的なリスクにわけて考える必要がある。前者の代表は高齢化に伴う児の染色体異常の発生頻度の上昇などである。後者の代表は加齢にともなう肥満などが妊娠分娩に与える影響などである。
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