今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か
疾患と治療
16.横隔膜ヘルニア
末原 則幸
1
Noriyuki Suehara
1
1大坂府立母子保健総合医療センター
pp.312-314
発行日 1992年3月10日
Published Date 1992/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900778
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横隔膜ヘルニアは新生児外科の重要な疾患であり,超音波診断の普及と進歩により出生前に診断される症例が増加してきた。出生前の胎児の評価,適切な分娩時期と分娩方法の決定,待機手術の導入,出生直後からの高頻度振動呼吸法(HFO)や体外膜型人工肺(ECMO)など新しい治療法を駆使した新生児集中治療にもかかわらず,救命率が向上したとはいい難い。その最大の原因は児の肺低形成と肺高血圧症,胎児循環残存症(PFC)である。
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