臨床研修セミナー 女性のOsteoporosis
閉経後骨粗鬆症—特徴と対策
多賀 理吉
1
Michiyoshi Taga
1
1横浜市立大学医学部産婦人科
pp.167-172
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900029
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骨粗鬆症は閉経後の婦人に多いことから,その病因や進行にエストロゲンの欠乏が深く関与していることが従来から指摘され,また,このことを基盤として,その作用機構は必ずしも十分明らかではないものの,本症に対してエストロゲン療法が施行されてきた。
一方,急速な高齢化社会の到来の中で,閉経後婦人に対する健康管理や指導が,我々産婦人科医にも要求されてきている。高齢化に伴うさまざまな疾患の中でも骨粗鬆症は,その頻度や寝たきり老人の問題など,その及ぼす影響も大きく,とりわけ重要な疾患の1つといえるであろう。したがって,閉経後骨粗鬆症を正しく理解してその特徴をとらえ,適切な対策をたてることは,単に婦人科診療のみならず,社会医学や予防医学的な見地からも重要な課題といわなければならない。
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