Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下に切除した直腸子宮内膜症の1例
A study of laparoscopic rectal endometriosis surgery
坂本 一博
1
,
永易 希一
1
,
杉本 起一
1
,
高橋 玄
1
,
五藤 倫敏
1
,
田中 真伸
1
Kazuhiro SAKAMOTO
1
1順天堂大学医学部下部消化管外科
キーワード:
腸管子宮内膜症
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
腸管子宮内膜症
,
腹腔鏡下手術
pp.1729-1732
発行日 2010年12月20日
Published Date 2010/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103368
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:腸管子宮内膜症に対して腹腔鏡下に直腸切除を施行した症例を経験したので報告する.
症例は39歳,女性.主訴は便秘,排便困難で,妊娠・出産の既往なし.5年前より便秘がみられたが放置していた.2008年9月より排便困難が強くなり,当科を紹介され受診した.下部消化管造影検査では,直腸S状部に狭窄像と口側腸管の壁不整・硬化像を認めた.骨盤MRI検査では子宮との境界部に充実性の病巣がみられた.生検結果では子宮内膜組織を認めなかったが,腸管子宮内膜症と診断し,腹腔鏡下手術(癒着剝離・低位前方切除術)を施行した.病理組織学的には固有筋層は肥厚し,漿膜から粘膜下層まで間質を伴った子宮内膜腺の増殖を認めた.術後経過は良好で第10病日に退院し,現在まで再発は認められていない.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.