合併増大号 今月の臨床 産婦人科医のための感染症最新レクチャー
各論 : 母子感染・周産期感染
トキソプラズマ感染
出口 雅士
1
,
谷村 憲司
1
,
山田 秀人
2
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座産科婦人科学分野
2手稲渓仁会病院不育症・ゲノム医療センター
キーワード:
トキソプラズマ
,
スピラマイシン
,
ピリメタミン
,
スルファジアジン
Keyword:
トキソプラズマ
,
スピラマイシン
,
ピリメタミン
,
スルファジアジン
pp.79-84
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409211134
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●先天性トキソプラズマ症の予防のためには,妊婦に感染予防行動を理解し,実践してもらうことが重要である.
●血清学的スクリーニングではIgGとIgMを測定し,IgGの陽転化を初感染,IgGとIgMがともに陽性の妊婦を初感染疑い妊婦とする.
●初感染が疑われる妊婦には速やかにスピラマイシンを投与することで胎児感染予防が期待できるが,スピラマイシンは胎児治療には適さない.
●胎児感染が疑われる場合は,胎児治療,新生児管理の両方の観点から,先天性トキソプラズマ症の管理が可能な高次医療機関での管理が勧められる.新生児期の先天性感染の有無の診断は難しい.
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