今月の臨床 子宮体がん診療の最前線―最新分類から治療法まで
薬物療法
子宮体部肉腫の分子標的療法
河村 美由紀
1
1兵庫県立がんセンター腫瘍内科
pp.306-312
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210898
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●子宮肉腫には多様な組織型があり,それぞれの標準治療は確立していない.最も多い組織型である子宮平滑筋肉腫も,ドキソルビシン療法以降の治療法は確立していない.
●子宮内膜間質肉腫(ESS)は,低異型度ESS・高異型度ESS・未分化子宮肉腫に分類される.低異型度ESSはホルモン療法の効果が報告されているが,高異型度ESSや未分化子宮肉腫に確立した治療はない.
●子宮がん肉腫は,子宮体がんに準じて扱われているが,HER2陽性割合が高いなど特殊な組織型である.国内第Ⅱ相試験であるSTATICE試験でT-Dxdの高い効果を認めた.
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