増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系
第2章 生殖補助医療とその手技
胚移植と子宮内環境―良好な子宮内環境に受精卵を確実に移植する
着床を促進する因子―内膜スクラッチ・エンブリオグルー
大石 元
1
1国立国際医療研究センター産婦人科
pp.83-86
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210644
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▶近年の生殖補助医療では,さまざまな技術的な進歩にもかかわらず,胚移植あたりの妊娠率がさほど改善しておらず,良好胚を移植しても妊娠成立しない反復着床不全に対する対応が課題となっている.
▶胚移植前に子宮内膜へ局所的損傷(器械的刺激)を加えることで着床率が上昇するとの報告があり,着床不全症例に対して子宮内膜スクラッチが導入されているが,エビデンスが不十分である.
▶高濃度ヒアルロン酸含有培養液であるエンブリオグルーを用いることで,着床率が上昇し臨床妊娠率と出生率が向上することが示されている.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.