今月の主題 免疫診断法と免疫療法
免疫診断法・その他の検査
皮膚反応—皮内・スクラッチ
石崎 達
1
1獨協医大アレルギー内科
pp.812-814
発行日 1978年6月10日
Published Date 1978/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207903
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即時型皮膚反応の理論1)
アレルギー疾患(気管支喘息・アレルギー性鼻炎・同結膜炎・じん麻疹・食餌アレルギー・薬品アレルギー・花粉症など)の発症機序は抗原抗体反応である.抗原(アレルゲン)は空気中の浮遊物(吸入),食品・内服薬(経口),薬品(注射)などの手段で患者の体内にとり入れられる.アレルギー疾患の患者では,これら侵入物質に対して特異的に反応するIgE(石坂発見)免疫グロブリンがあるので,抗原抗体反応により発症するのである.
IgEは組織中のマスト細胞・血中好塩基球の細胞膜に付着する(親和性)特徴があるために,リンパ球系で生産され体液中に遊離されるIgEは直ちに上記細胞に付着するので,結果として全身の組織に広く分布している.
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