増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系
第2章 生殖補助医療とその手技
胚移植と子宮内環境―良好な子宮内環境に受精卵を確実に移植する
慢性子宮内膜炎・子宮内細菌叢と着床―子宮内環境の評価法と治療法
黒田 恵司
1,2,3
1杉山産婦人科新宿生殖医療科難治性不妊症診療
2杉山産婦人科新宿内視鏡診療部
3順天堂大学産婦人科学教室
pp.89-92
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210645
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▶子宮内細菌叢の異常は,妊孕能の低下に関与する可能性はあるが,はっきりしていない.
▶慢性子宮内膜炎は子宮内膜局所のCD138陽性形質細胞を伴う持続的な炎症疾患である.
▶慢性子宮内膜炎は妊娠における着床を阻害し,流産率を上げる可能性があり,治療するとその後の妊娠成績が向上する.
▶治療は原則,ドキシサイクリンなどの抗菌薬であるが,子宮内膜ポリープを認める場合には,抗菌薬を用いずに子宮鏡手術を優先する必要がある.
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