トピックス
顕微授精
箱田 康典
1
1公立富岡総合病院技術部検査科
pp.477-479
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102451
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はじめに
顕微授精は,不妊治療における体外受精(in vitro fertilization,IVF)の手法の一つである.1978年に体外受精・胚(受精卵)移植(in vitro fertilization-embryo transfer,IVF-ET)による第1号の児が誕生し,2009年に30歳の誕生日を迎える.
現在は,体外受精・胚移植を中心とした生殖補助技術(assisted reproductive technology,ART)の進歩によって,新鮮胚を用いた移植当たりの国内平均妊娠率は約30%(28.9%,2006年),顕微授精による妊娠率は約25%(24.3%,2006年)となった.そして約30年の間で,国内では年間出生数の59人に1人(1.7%:19,587人/1,090,000人,2006年)が体外受精児となるまでに急速な発展,普及,定着を成し遂げたのである1~3).
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