今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?
プレコンセプションケアの実際 : 基礎疾患のある患者への家族計画・妊娠前指導
炎症性腸疾患
渡辺 知佳子
1
1国際医療福祉大学三田病院消化器センター
pp.1206-1211
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210548
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●炎症性腸疾患患者は,非活動期に妊娠成立すれば,妊娠中の再燃リスクも低く,健常妊娠とほぼ同等の妊娠転帰を得ることができる.
●活動性コントロールのために,IBD治療薬は基本的にすべて妊娠中も継続する.アドヒアランスの低下は活動性増悪のリスク因子であり,妊娠計画時の服薬指導は大切である.
●IBDの活動性がコントロールされていれば,妊孕性は健常人とほぼ同等だが,手術歴などから妊孕性の低下が考えられる場合は,体外受精や顕微授精を早めに考慮する.妊娠までに時間がかかる例もあるので,妊娠計画は早めに進める.
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