Japanese
English
Palliative Medicineを日常診療に活用しよう・11
Quality of Lifeの評価(2)
Assessment of Quality of Life
武田 文和
1
Harvey Schipper
1埼玉県立がんセンター
pp.938-942
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901321
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■測定法(測定手段)のデザイン(図2~4)
QOLを主観的で時間変動的な日常生活を表す指標と定義するなら,量的評価への道が開ける.これを行うためには2つの手段を開発することが不可欠となる.ひとつはデータを供給する測定手段であり,もうひとつは評価の道筋を整える実験デザイン,実施方法,分析方法である.
測定手段とは通常質問表であるが,QOLについての患者の見解を引き出すことを目的としている.そのためには,患者にとって重要な問題を明確で的確な方法で質問しなければならない.これらは広範に及び,1つ1つの領域は"factors"(要因)から成るが,その要因を引き出す過程は手段としての質問表の価値や適切さを決めるという点で大切であり,簡潔さと包括性の間のバランスをとることが重要である.2週間という短い期間に質問を繰り返す場合もあることを考慮すると,何もかも詰め込んだ長い質問表では患者にうるさがれてしまうことになる.解決策として"core+module"(核心項目+部分項目)方式が開発された.一般的な質問項目を核心に置き,それに病気ごとの特殊な部分項目を加えて補う方法である.部分項目では,特別に関心ある各領域において詳細な質問をする.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.