Japanese
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Bedside Teaching
Quality of Lifeの評価法
Assessment of Quality of Life
藤井 潤
1
Jun Fujii
1
1朝日生命成人病研究所
1The Institute for Adult Diseases Asahi Life Foundation
pp.569-575
発行日 1995年6月15日
Published Date 1995/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901068
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1960年代の末に癌患者の末期治療で使われ始めた言葉quality of life(QOL)は,疾患指向型治療を患者指向型治療に転換させる旗印として医療の各分野で使われるようになった1).もともと一定の定義で使われる言葉ではないので,癌治療で使うquality of lifeと慢性循環器疾患の治療で使うquality of lifeは必ずしも同じではない.評価法をみればその違いは明らかである.
quality of lifeは,医療が目指す目標,方向,旗印として重要な役を果たしてきたが,これを評価するとなると多くの問題がある2〜4).筆者がquality of lifeの評価に係わるようになったのは,1988年に厚生省循環器病委託研究「循環器病治療のQuality of Life(生命の質)の評価方法に関する研究」班が設立され,その主任研究者(班長)に任ぜられてからである.この班では,萱場一則班員(自治医大),長嶋紀一班員(日大)が中心になり,欧米におけるquality of life評価法を参考にして慢性循環器疾患患者のquality of life評価法を作成した5).そのときの経験を背景に本稿を執筆する.
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