合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用
性ステロイドホルモンの副作用の疫学
子宮内膜癌・乳がん
髙松 潔
1
,
杉山 重里
1
,
小川 真里子
1
1東京歯科大学市川総合病院産婦人科
pp.148-158
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208947
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●性ステロイドホルモン投与は子宮内膜癌や乳がんリスクに影響を与えるが,そのインパクトは小さく,適切なレジメンを選択することによってリスクを低下させることができる.
●子宮内膜癌については,OC・LEP服用によりリスクは低下する.HRTでは,エストロゲン単独投与にてリスクは上昇するが,黄体ホルモンを適切な量,かつ,適切な期間で併用すれば,リスクは低下する.
●乳がんについては,OC・LEP服用によりリスクは上昇する可能性があるが,絶対リスクは小さい.HRTが乳がんリスクに及ぼす影響は小さく,主として併用される黄体ホルモンとHRT施行期間に関連している.
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