病気のはなし
子宮内膜癌
三上 芳喜
1
1京都大学医学部附属病院病理診断部
pp.572-576
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103209
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サマリー
子宮内膜癌は大部分が腺癌で,約80%が類内膜腺癌によって占められている.それ以外の組織亜型として,粘液性腺癌,漿液性腺癌,明細胞腺癌があるほか,稀に平上皮癌が発生する.類内膜腺癌,粘液性腺癌は過剰なエストロゲン刺激によって子宮内膜増殖症を背景に発生するのに対して,漿液性腺癌,明細胞腺癌は閉経後の萎縮内膜から発生する.すなわち,子宮内膜癌には臨床病理学的に異なる二つのタイプ(I型,II型)が存在する.漿液性腺癌,明細胞腺癌は悪性度が高いため,術前に診断を確定して治療方針を決定する必要がある.
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