症例
産褥期に発症したすべての培養検査陰性であった無菌性感染性心内膜炎の1症例
坪倉 弘晃
1
,
笠松 敦
1
,
生駒 洋平
1
,
椹木 晋
1
,
岡田 英孝
1
1関西医科大学附属病院産婦人科
pp.1165-1170
発行日 2016年12月10日
Published Date 2016/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208919
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
▶概要
感染性心内膜炎は弁膜や心内膜に細菌集簇を含む疣贅を形成し,菌血症,血管塞栓,心不全などの多彩な臨床症状を呈する疾患である.多くの場合は心疾患を基礎疾患にもつが,稀に基礎疾患がない場合もある.周産期に合併する感染性心内膜炎は0.006〜0.0125%と稀であるが,母体死亡率は高いとされている1).多くの場合,血液培養などから原因菌の同定が可能であるが,今回,われわれはすべての培養検査で原因菌が検出されなかった産褥期に発症した感染性心内膜炎の1症例を経験したので報告する.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.