症例
胎児腸管穿孔部出血で胎児高度貧血をきたした胎便性腹膜炎の1症例
高畑 暁
1
,
笠松 敦
1
,
生駒 洋平
1
,
坪倉 弘晃
1
,
井上 京子
1
,
吉田 桃子
1
,
椹木 晋
1
,
神崎 秀陽
1
1関西医科大学女性診療科
pp.359-363
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208246
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要約
胎便性腹膜炎は比較的稀な疾患であり,自然軽快する可能性もあるため,それのみでは急遂分娩の適応にならないものの,慎重な周産期管理が必要とされている.今回われわれは胎便性腹膜炎と診断し管理中に小腸穿孔からの出血による胎児貧血を疑い,臍帯静脈血穿刺により胎児貧血を確定して児娩出を決定し,出生後ただちに外科的処置を行うことで良好な予後が得られた1症例を経験した.胎児超音波所見および出生後の経過について,考察を加えて報告する.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.