連載 Estrogen Series・154
エストロゲン依存性の乳癌既往のある女性に対する経腟エストロゲンの使用─ACOG Committee Opinion#659 March 2016
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.871
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208864
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がん治療のため,あるいは更年期後に見る腟粘膜の萎縮性変化に対しては,経口的に,あるいは局所的にエストロゲン製剤が使用される.しかし,患者にエストロゲン依存性腫瘍の既往がある場合には,それが局所的使用であっても,エストロゲンではなくまず非エストロゲン製剤を使用すべきだ,と最近の米国産婦人科学会(ACOG)Committee Opinion No.659は述べている.
さらに,そのうえで,乳癌既往のある女性で血管性運動神経症状,性的機能障害,尿路下部感染症などの症状が継続するときには,まず非エストロゲンの使用で対処すべきであるとしている.
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