連載 Estrogen Series・88
エストロゲンと乳癌(1)
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1456-1457
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102223
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更年期後にエストロゲン・黄体ホルモン療法を行っている更年期後女性における乳癌発生リスク
更年期後のホルモン使用(HT)と乳癌発生の関連を調べた疫学的調査51例の分析をみると,乳癌発生の増加を示している.そのリスクはホルモン使用5年以上の場合に認められ,エストロゲン単剤の場合も,エストロゲン+プロゲステロン(E+P)の組み合わせの場合にもみられる1).
この所見は最近のレビューでも確認された2, 3).WHI調査ではE+P使用者に乳癌との関連がみられたが,E単剤の場合にはリスク増加は認められなかった.その結果,米国においてHT使用は減少したが,それと同時に乳癌発生率も減少した4).
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