連載 Estrogen Series・97
エストロゲン低用量腟錠による萎縮性腟炎の治療
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1064-1065
発行日 2011年8月10日
Published Date 2011/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102761
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更年期後女性における血中エストロゲン値の低下は腟粘膜の萎縮性変化をもたらす.更年期後女性の10~40%は萎縮に伴う症状を訴える.その結果,腟の乾燥化,かゆみ,痛み,性交痛,性行為に伴う出血などがよくみられる.
ここにご紹介するUtianらの論文は超低用量(10 mcg)の17beta-estradiol(E2)を含有する腟錠を使用した場合の観察で,合計307名の更年期後女性を対象とし,プラセボとエストロゲン群とを比較検討した.なお,17beta-estradiol 25 mcgを含む腟錠は米国でVagifemという商品名で市販されている.この論文では,はじめの2週間は毎日,その後は1週間に2回自分で腟内に挿入し,総計52週間にわたり観察された.
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