合併増大号 今月の臨床 難治性の周産期common diseaseへの挑戦
妊娠高血圧症候群
既往常位胎盤早期剝離妊婦の管理
三谷 穣
1
,
松田 義雄
2
1東京女子医科大学産婦人科学教室
2国際医療福祉大学病院産婦人科
pp.111-118
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208599
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●前回常位胎盤早期剝離例は再発の危険が高く,前回よりも早く発症する危険があり,前回が37週未満で発症した例や胎児発育不全を認めたような例では再発率が高くなる.
●常位胎盤早期剝離の予知として,子宮動脈波形や母体血清中マーカーなどの研究が行われているが,感度は低く,予知法は確立されていない.
●予防としてアスピリンやヘパリン投与が有用である可能性があり,前回が妊娠高血圧症候群であった症例では検討を要する.妊娠時には早期からの厳重な観察と発症時の早急な対応が必要である.
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