特集 Endoscopic Surgery
子宮鏡下手術
小島 栄吉
1
,
大高 究
1
,
油田 啓一
1
,
百瀬 和夫
1
Eikichi Kojima
1
1東邦大学医学部第1産婦人科学教室
pp.519-526
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207799
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子宮鏡法とは,子宮腔内の異常を直視下に診断する方法であり,必要に応じて異常部分の生検や手術操作を行うものである。子宮腔は頸管,腟を経て体外に開口しており,しかもほぼ直接的な位置関係にあり,これを直視下に観察しようとする試みは古くから行われてきた。しかしながら子宮腔は狭く,厚い筋層に囲まれていて拡張がしにくい上,内膜は軽い接触により出血し視野の妨げとなり,内視鏡検査の容易な臓器とは言い難い。したがって子宮鏡下での手術操作には限度があり,内腔の拡張と,術中出血のコントロールが手術の成否を決定すると言っても過言ではない1)。
本稿では,筆者らの経験をまじえ,現在行われている子宮鏡下手術について概説する。
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