今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて
I 婦人科手術
2.腟式手術
4.子宮鏡下手術
林 保良
1
,
関 賢一
1
1川崎市立川崎病院産婦人科
pp.376-380
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904588
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はじめに
近年子宮鏡の開発および手術手技の進歩で,従来開腹手術に頼らざるを得なかったような子宮腔内病変も容易に子宮鏡下手術(TCR)ができるようになった1).この方法は患者への侵襲が小さく,臨床効果もよいので次のような疾患の治療には主流の手段になりつつある.子宮鏡下手術の対象病変は,①粘膜下筋腫,②子宮内膜ポリープ,③子宮奇形,④子宮腔癒着症,⑤過多月経などである.しかし手術に伴う合併症もあり,術者がこれらの合併症を十分把握していなかったり,もしくは不注意のために,重篤な合併症を招くこともある.本稿では子宮鏡下手術の術中と術後の合併症について触れてみたい.
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