特集 Endoscopic Surgery
腹腔鏡下手術法とその問題点
岩田 嘉行
1
,
林 保良
1
,
宮本 尚彦
1
,
関 賢一
1
,
林 茂
1
Yoshiyuki Iwata
1
1川崎市立川崎病院産婦人科
pp.527-532
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207800
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腹腔鏡の歴史をたどると産婦人科領域のみならず他科においても検査法の一つとして開発され,今日でも特異でかつ貴重な診断法であることに変わりはない。しかし,エレクトロニクスやRI,モノクローナル抗体など最近の診断技術の進歩は腹腔鏡の診断手段としての利用頻度を相対的に低下させ,手術手段としての腹腔鏡が注目されるようになってきた。事実,産婦人科領域での腹腔鏡は不妊手術法の確立と体外受精の成功という2つの手術的成果を契機として発展しており,最近では多種類の手術が行われている。
しかし,腹腔鏡下の手術には利点ばかりでなく問題点の存在することも事実である。本稿では現在行われている各種の腹腔鏡下手術を自験例を含め紹介し,その問題点に考察を加え,対応策としての電子腹腔鏡にもふれる。
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.