特集 胎内治療
上行性感染
荻田 幸雄
1
,
今中 基晴
2
Sachio Ogita
1
,
Motoharu Imanaka
2
1大阪市立母子センター
2大阪市立大学産婦人科
pp.433-437
発行日 1988年5月10日
Published Date 1988/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207785
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上行性感染は腟細菌が頸管を通じて子宮内に到達し,増殖することにより成立する。したがって,非破水例において上行性感染が発症することはほとんどなく,通常,前期破水(Premature rupture of the membranes;PROM)に伴うことが多い。
前期破水が発症すると早晩陣痛が発来し,早産児が娩出されることになる。近年,未熟児医療の急速な発達により,児の予後は飛躍的に改善されつつあり,特にサーファクタント補充療法の導入は画期的な効果をもたらした1)。しかしながら,未熟児医療は多大な労力と危険を伴うものであり,母児が安全である限り妊娠を継続することは最も合理的な方法であるといえる。
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