先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
明日へのホルモン療法
尿中エストロゲンの簡易迅速測定法による卵胞発育のモニター
青野 敏博
1
,
荻野 瑠美
1
,
田坂 慶一
1
,
脇本 博
1
,
寺川 直樹
1
,
三宅 侃
1
Toshihiro Aono
1
1大阪大学医学部産科学婦人科学教室
pp.47-49
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207310
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HMG-HCG療法によって排卵誘発を行う際にHCGに切り替えるtimingを計るのが大変むずかしい。なぜなら,卵胞の発育に要するHMGの量は個人差が大きく,もし卵胞が十分発育していない段階でHCGを投与すると,排卵しないばかりでなく,卵胞ば閉鎖していまい,一方HMGの量が相対的に多すぎると.卵巣腫大や多発排卵から多胎妊娠を招来する。
これ迄に卵胞の発育状態をモニターする方法として,頸管粘液の量や性状を調べたり,血中estradionをRIAによって測定したり,超音波断層法によって直接卵胞径を計測する方法などが用いられてきた。しかし,いずれも精度に問題があったり,手数がかかったりで,より簡便な方法の開発が待たれていた。
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