今月の臨床 婦人科外来検診マニュアル
F.内分泌・不妊
35.卵胞発育徴候のモニター
奥田 喜代司
1
,
奥田 弘賢
1
,
杉本 修
1
1大阪医科大学産科婦人科
pp.484-486
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901697
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
下垂体前葉から分泌されたFSHおよびLHが卵巣に働き,卵胞が発育する.この卵胞の発育に伴って,ステロイドホルモン(性ステロイド)の産生,分泌および卵の成熟が起こる.この卵胞発育徴候である性ステロイド分泌を臨床的に捉える方法として,血中,尿中のエストロゲンを直接に測定する方法やエストロゲン分泌の反映である頸管粘液検査などが臨床的に用いられてきた.
一方,近年の超音波断層装置の発達,とくに経腟プローブを用いた超音波断層装置の発達および普及は産婦人科外来で診察時に,簡単に子宮や卵巣の画像情報が得られ,とくに卵胞径の経日的なモニターによって,卵胞発育を形態からも捉えられるようなった.また同時に子宮内膜の情報も得られるようになり,モニタリング法として欠かせないものとなっている.本項ではこれらモニタリング法の所見と卵胞発育徴候との関連性を述べてみたい.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.