明日への展開--ヒューマンバイオロジーの視点から 遺伝
先天異常の胎児診断—課題と展望
佐藤 孝道
1
,
森田 良子
1
,
香山 文美
1
Kodo Sato
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.771-775
発行日 1984年10月10日
Published Date 1984/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207066
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幾多の可能性を秘めた胎児診断の新技術の開発は着々とすすめられている。新技術の開発と同時に,確立された技術の普及も計られ,例えば羊水細胞の染色体分析法はわが国でも今日広く臨床応用され,日常診療のプログラムに乗りつつあるといえる。
先天異常の胎児診断法は成書や専門誌1)でしばしば触れられており,その詳細は別著2)に譲る。ここでは,広く臨床応用されるようになった胎児診断技術が,遺伝的負荷や高齢出産のために胎児診断を受けようとする夫婦のreproductive cycleの中にどのように位置づけられているのかという点を中心に,胎児診断の課題と展望について検討する。
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