臨床メモ
Bromocriptineによる子宮頸癌の治療
貝原 学
1
1東大分院産婦人科
pp.194
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206772
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bromocriptineはドーパミンの作働薬で,プロラクチンの分泌を抑制する作用を有し,そのためChiari—Frommel症候群,高プロラクチン血症性無排卵症あるいは下垂体のmicroadenomaなどの高プロラクチン血症をきたす疾患の治療に用いられている薬剤である。最近,この薬剤を子宮頸癌の末期患者に投与したところ,一部の患者において腫瘍が消失するなどの著効が認められたという報告がなされている。
Guthrie1,2)は18例の進行した子宮頸癌患者にbromocriptineを投与して治療を試みた。これらの患者はすべて従来から行われている方法で治療されたが,それらの治療法が無効であるかあるいは再発を来たした症例である。bromocriptineは1回に2.5mgずつ1日2回の割合で連日投与した。
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